好きな相手との距離感
人間同士の関係を常に良好なものに保つことほど難しいものはありません。
異性関係であれ、友人関係であれ、上下関係であれ、仲良くなる内に相手との距離も近くなって親密になっていくのは当然のことですが、この距離感を間違えてしまうと人間関係というのはあっという間に壊れてしまいます。
例えば、ある男性が会社の中で女性と出会い、何気ない話をするようになりました。
部署も同じで頻繁に話す機会も増えてきて、男性としては随分仲良くなっているつもりですが、女性としては普通に会話しているだけです。
すっかり男性は告白すれば彼女になってくれるのではないかと思っているので、ついつい距離感が近くなってしまいます。
そして勘違いしてボディタッチしたところでセクハラで訴えられて2人の関係は破たんしました。
このように好きな相手であるからこそ、適切な距離感を保って信頼関係を築いていかないと、早い段階で関係は破たんします。
女性にとって「いきなり近すぎる距離感」ほど不気味で気持ちの悪いものはありません。
上記のようなケースは同僚という立場的にある程度対等であることから、女性から意思表示ができましたが、これが上司からのセクハラであることが多く、我慢している女子社員に対して、自分のコミュニケーションの方法が受け入れられていると勘違いすることも多く、表面化しないけれどマグマのようにストレスをためているケースもあります。
相手に遠慮するというのは、やはり古くから伝わる好意的な意思表示の上手な方法であり、大切に思う相手であるからこそ、その意思を尊重して遠くから見守ることというのは非常に大切だと思います。
相手との適切な距離感がどのくらいなのかを正確に掴むことは難しいものですが、それを考えることこそ相手を尊敬して適切な距離を作り出していくことだと思います。